テレビアニメED10選 2017

前回同様、放映季順、他順不同、他意はありません。敬称略含む。視聴した作品からのみの選出で、選出基準はいつもと同様 「とにかく好きなED」 です。

 

この素晴らしい世界に祝福を!2 / おうちに帰りたい

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牧歌的なカントリーソングに本編ではなかなか見れない生活風景がとても素敵です。一期も同様でしたが、タイムラプスを使ったりと一日の時間経過を主題に据えた構成にどこか安心感を覚えます。本編を観終わった後に安らげるヒーリングタイムにさえなっていて、騒がしくも楽しい彼女たちがまさに家路につくような感覚があります。『このすば』らしい柔らかい表情、フォルムの作画が堪能できるのも贅沢です。今度は帰ってくるアクアたちをカズマが迎える構図。『小さな冒険者』とは逆の立ち位置にまたグッときてしまいます。

 

亜人ちゃんは語りたい / フェアリーテイル

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亜人(デミ)ちゃんたちのことを亜人として見てあげること、同じように接するのではなく、一人の個人として接してあげること。そんな作品の主題に沿うよう線画で描かれた彼女たちが徐々に色づいていくテーマ性にはとても感動しました。薄い色合いから鮮やかな極彩色へ。そして描かれる4人の笑顔にこの世界の優しが垣間見れたような気がします。

 

ACCA13区監察課 / ペールムーンがゆれてる

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演出作画村上泉さん。素晴らしいフォルムと皺、動きの躍動感に感動します。ゆったりと流れる曲調に反して矢継ぎ早に紡がれるカットの数々はそれぞれがフェティッシュでいて流麗。スカートのはためきなど生っぽく有機的で、大袈裟な言い方かもしれませんが踊る彼女の生を感じられる映像になっていたと思います。加えて非常に感情的というか、情熱的。手描きの味が存分に残された風合いも良いですね。

 

リトルウィッチアカデミア / 星を辿れば

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まるでイメージボードを観ているような作品世界の提示。各挿話で描かれたことも時折り新たに加わり、一枚絵の構成ではありますが非常に温かみのある映像になっていたと思います。苦手な勉強に頭を悩ますアッコと、それを見守る二人のイラストが特にお気に入り。また縦横無尽に画面内を動くエフェクトも堪らないもので、まるで魔法だと感じられるまでがこのフィルムの素敵なところです。アニメーションを魔法と置き換えた本作らしい見せ方だと思います。

 

ゼロから始める魔法の書 / はじまりのしるし

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ゼロと傭兵のロードムービーにもなっていたこのフィルム。寝食を共にする描写が温かく、嫌な顔をしつつも結局は受け入れてしまう傭兵の優しさも身に沁みます。四季を感じさせるワンカットでの移ろいに、越冬では足もとにアイレベルを移し、花を咲かす粋な計らい。共に季節を超える描写としても、足元にアングルを据えたのは美しい構成だなと思います。見開きから始まる導入を意識してかどこか色彩、タッチも絵本チック。それが本当に良いなと思います。

 

メイドインアビス / 旅の右手、最果ての左手

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リコとレグの冒険譚をコンパクトに、しかし決してアビスの雄大さは失わないよう描いてくれたEDです。少しずつ奈落へ向かう二人と、数々の出会い。マーチングテイストな楽曲がより二人の足跡を確かなものにしてくれていたと思います。ラストカットには不屈の花を。これまでの3人の旅路をまるで祝福しているように感じられたのが嬉しかったです。

 

セントールの悩み / Edelweiss

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ミュージッククリップのようなフィルムで、非常にエモーショナルなカットで構成された映像。青を基調とした画面の質感に光源を意識したカットがとにかく格好良かったです。雨や波紋のアップカット、エンジェルハイロウに天使の階段など特徴的で感傷的なカットを多く使っていて、どこか『ef - the latter tale』OPムービーに近い印象を感じたのもこの映像を好きになった理由の一つです。9話で英詞に変わったのが作品テーマとも合致していて素晴らしいなと思いました。

 

RE:CREATORS / ルビコン

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この作品だからこそ描けたフィルムだと思います。描/書いている人と、描/書かれているキャラクターの境界をしっかりと分けるような、けれどどちらも確かにここに居るのだと叫ぶような映像には胸を打ち抜かれました。何度も何度も繰り返し観たEDです。あと三月のパンタシア、良いですよね。

 

ボールルームへようこそ / Swing heart direction

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序盤は合わなかった二人の呼吸と歩調が少しずつ重なり合っていくスーリーラインをポップに素敵な色合いで描いてくれたのが良かったです。演出のアイデアもありつつ、ずれていた歩調が少しずつ合っていくカットには唸りました。また本編でもそうでしたが、パーツの繊細な線が良いですね。手の作画には惚れ惚れしてしまいます。個人的に最近演出の佐藤雅子さんがきてます。

 

少女終末旅行 / More One Night

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OP同様楽しさを基調にした映像でありながら、また別のベクトルでの生き生きとした作画にとても感動しました。鉛筆の質感もさることながら、撮影も良いです。作画では戦車の履帯から背動、おばけを使った気持ちの良い動きなど表現も密度も凄いです。心地よく溶けるエフェクト、雪原での足運び、手のフェードイン・アウトの仕方もフェチ。つくみずさん凄いなあと、感嘆する他ないですね。あと楽曲がめっちゃ好きです。

 

 

以上が今年のED10選になります。OP以上に悩みましたし、大変でした。今回選べなかったものにも同じくらい好きなものもありますが、またいつか語る機会があればその時にでも。携わったすべてのスタッフの方々にも感謝を。本当にありがとうございました。