藤田春香

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』2話の芝居と演出について

俯きがちな視線、目をそらす仕草と、終始どこか自信のなさを露呈していたエリカ・ブラウン。2話にして描かれたのはそんな彼女の寡黙な物語であり、自身を顧みるための話でした。 それも彼女自身が「自動手記人形に向いていないのは私の方だ」と語ったように…

『小林さんちのメイドラゴン』1話の演出と武本康弘さんについて

ドラゴンの少女トールが小林さんの家に訪問してからの一連のシークエンス。上手側に小林さんを置くことで物語は彼女を主体に据えるところから始まります。つまりトールを自分の家で雇うかどうかの選択によってこの物語は始まっていくといことです。逆にトー…

『響け!ユーフォニアム』 8話の演出について、そしてスカートは翻る

「その美しさに惹かれ命を落としてしまう気持ちというものは、こういうものなのだろう」。そう語る久美子の心情が「私は今、この時なら命を落としても構わないと思った」と言い切るまでに変化する様子を捉えたBパート終盤。それはまるで久美子の瞳に映る世界…