2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』7話のバレットタイムと添えた手の描写について

*1 ヴァイオレットが湖へ向け飛び立つと同時に始まるスローモーション。オスカーにとってその一瞬が永遠にも感じられる特別なものであることが描かれたワンシーンでしたが、彼女が浮かぶ木の葉へ降り立つことを契機に始まるバレットタイムは、その “瞬間” を…

反芻と遠望の先へ『宇宙よりも遠い場所』8話

自分たちのやりたいこと、向かいたい場所、胸に秘める想い。そんな幾重にも重なった感情を反芻しながら、これまでの物語の中で切実に訴えてきた本作にあって、今回の話はそれを再度描いたしたものとしてとても胸に迫るものがありました。モノローグでもなく…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』6話の演出について

リオンとヴァイオレットを交互に映すカッティング・カットバックが多く見られた今話。「こういう顔なんだ」と言ったリオンの言葉宜しく、無表情であること、怒っているように見えてしまうことを逆手に取った表情の機微を取らえるコンテワークがとても印象的…

高雄統子演出の視線 『ダーリン・イン・ザ・フランキス』5話

ゴローがヒロに視線を向けるカットの多さが目立っていたのは序盤。ヒロの変化やゼロツーとの関係を見つめる彼の目は特に印象的に描かれていました。レイアウト的にも巧く、どれもヒロとは目を合わせない位置に置かれ、さりげなく彼を見つめるスタンスが際立…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』5話の演出・再演について

同ポが促す再演への期待。回想で語られたシャルロッテの出会いが現在へと回帰していく映像がとても良く、素敵でした。泣いていた少女と祈る少女を遠巻きに見つめるように前景を立てるレイアウトも憎らしく、この絵を何度も使う理由には今話の主題の一つでも…

『ゆるキャン△』5話のラストシーンについて

*1 なでしこからリンへのオーバーラップ。当たり前と言えば当たり前ですが、これはアニメで加えられたオリジナルの描写です*2。景色を望む二人のバックショットを重ねるトランジションになっていて、その光景はまるで二つの視線 (見ているもの) をも重ねるよ…

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』4話の演出について

ヴァイオレットや周囲に対し、どこか背伸びをしようとするアイリス。2話で特徴的だったのは履いたヒールが原因で足を捻ってしまうシーン*1でしたが、そんな背伸びの象徴も今話ではアップショットで映されることが多く、アバンではさながら彼女の立ち位置とそ…